ドメーヌ・ジョセフ・ロティ シャルム・シャンベルタン トレ・ヴィエーユ・ヴィーニュ [2004]750ml

シャルム・シャンベルタン・トレ・ヴィエーユ・ヴィーニュはジョセフ・ロティの最高傑作で、シャルムの最高峰とも言われています。樹齢は125年以上と他を圧倒する樹齢。ひとつの世界遺産といっても過言ではありません。当然、それらは若樹には見られないほど地中深くに根を張り、様々な要素を引き上げ葡萄の実に与えています。とてもやわらかくかつ濃密なエキス分が魅力的。Chambertinの品質をはるかに超えた傑出したワインと評する評論家も。ワインを手に入れることが出来る幸運な人は極僅かです。

「2005年、2006年はどこもいい葡萄ができたんだ。でも2004年は選別を厳しくしない生産者のワインはどれもひどいものになったと思うよ。2007年はその教訓を活かして選別を厳しくした所が多かったみたいだね。うちではどの年も妥協なんてしないんだ。難しいと言われる年でも天の恵みの長所を最大限に引き出す術を僕は親父に教えてもらっているからね。」フィリップ・ロティ。

ステファン・タンザーIWC：94 points

Stephen Tanzers International Wine Cellar， Mar/Apr 07
Good deep red. Captivating aromas of dark raspberry， licorice， underbrush and truffle. Supple， silky and sweet， with uncanny depth for a wine from this vintage. Highly concentrated flavors of cherry， spice and black licorice; really fat with sweet fruit， and distinctly fruitier today than the Griottes. Broad and full but with zero heaviness. Very long finishing flavors of spice and licorice. An incredible performance in the context of the year. And structured to last. 94 points

使用グラス：リーデル・ソムリエ・ブルゴーニュＧＣ

　14前後で抜栓し2時間くらい置く。紫がかった濃いガーネット色、菫、薔薇、ハイビスカス、沈丁花、グリオット、プラム、カシス、ブラックベリー、ラズベリードライラズベリー、クランベリー、イチゴ、桃、山査子、陳皮、デーツ、赤身肉、干し肉、レザー、鞣革、黒胡椒、ナッツ、黒パン、香菜、丁字、杜松の実、甘草、桂皮、オレガノ、タイム、ナツメグ、メース、ローズマリー、オーク、武夷岩茶、コーヒー、煙草、トリュフ、腐葉土、濡れ落ち葉、森の下草、湿った土、ヨード、黒い土、ミネラル、非常に濃い色合いを持ち、2004らしく集中し、凝縮され、濃くパワフルで酸・ミネラルレヴェルが高く、硬く沈んだタンニンが特徴的なワインだった。色々な花が咲き誇り、沈み込んだ果物達のノートが静かに、でも力強く広がってきた。とにかく濃く、ガチッとした輪郭と今から干し肉・鞣革など引き締まったボディを感じる肉・革系のニュアンスに”エッ　ローヌ？”と思われた方も多かったようだ。実にスケールが大きく、エキゾチックでスパイシー。2005のようにフルーツの甘さや柔らかさが先行することはなく、硬く沈んだタンニンやミネラルが時間と共にじっくりと綺麗に開いていく。花・果実の香りに華やかさが加わり、やがてナッツ、黒パン、様々なハーブ（黒胡椒、香菜、丁字、杜松の実、甘草、桂皮オレガノ、タイム、ナツメグ、メース、ローズマリー、）、土・ミネラル系のニュアンス（オーク、武夷岩茶、コーヒー、煙草、トリュフ、腐葉土、濡れ落ち葉、森の下草、湿った土、ヨード、黒い土、ミネラル）などが香り立ち、複雑で奥行きのある世界を造り出している。更に時間が経つと硬さ・強さが柔らかさと品格を纏いだしている。グラン・クリュグラスを使い、じっくりと開かせることにより、硬いタンニン・ミネラルが鮮やかさとエレガントさと甘さを併せ持ちながら力強く見事に広がり伸びていく。2004のこの姿は一般的な雑誌や評論家の評価では想像しにくいほど素晴らしい。それでも、ジョセフ・ロティが持っているポテンシャルから考えると2004は当然まだ早く本来持っているはずのポテンシャルや長く綺麗なアフターを発揮するには至っていない。でも実に美味い。2005は物凄く高評価だが、恐ろしく高価だ。これは2005の60％くらいの値段で手に入る。そして、元々のブルゴーニュは2004のように最初は硬く引き締まったスタイルだったし、ここは特に長命なワインだ。セラーに寝かせるか、飲む場合もじっくりと時間を掛け大きめのグラスでゆっくりと開かせてあげると良いでしょう。 2008．3．22